「あなたは多くのことに心を煩わせ,かき乱されている。しかし必要なのは一つなのだ。」(『新約聖書』,新約聖書翻訳委員会訳,岩波書店)
○私たちにとって一番大切なことは,自分が幸せであるということなのではないでしょうか。人生が,生きる喜びや希望に満ちた幸せなものでなかったとしたら,私たちはいったい何のために生きているのでしょうか。人生が,ただ苦しくてつらいだけのものであったとしたら,たとえどれだけ長生きできたとしても,せっかくこの世の中に生まれてきた甲斐(かい)がありません。私たちは,自分が幸せであることをこそ,人生の最優先課題とすべきなのではないでしょうか。自分と他者を比較したり,他者と競い合って社会的な成功を追い求めたりする暇があるなら(自分と他者を比較したり,他者と競い合って社会的な成功を追い求めているだけでは,きっと幸せは遠ざかる一方です。),自分が幸せであることにこそ,関心を払い,限りある大切な時間やエネルギーを使うべきなのではないでしょうか。まずは,幸せとは何かということを,真剣に考え,正しく見極められるようになりたいものです。(2)関連