「ただ幸福のつかみ方を学べばよいのだ。幸福はいつも目の前にあるのだ。(ゲーテ)」(『水木さんの幸福論』,水木しげる,KADOKAWA)
○幸せは,いつでも私たちの目の前にあるのに,私たちは,自分の目の前にある幸せにさえなかなか気づくことができません。自分が今ここでこうして生きていられることを当たり前と思い,感謝する気持ちを忘れるとともに,より多くを求めては不平不満ばかりを募らせた挙げ句,心の目を曇らせてしまっているからだと思います。しかし,よくよく考えてみれば,生きているということは一つの奇跡であり,私たちは本来,生きているというだけですでに十分に幸せなのではないでしょうか。感謝する気持ちを忘れることなく,心の目を曇らせさえしなければ,私たちは,人生の至る所に無限とも言える生きる喜びや幸せを見いだすことができるはずです。いま自分の目の前にある幸せに気づけるようになり,ひいては,生きていることそれ自体に幸せを感じられるようになるためにも,自分が今ここでこうして生きていられることの有り難さをしっかり心に刻んで感謝する気持ちを忘れないように,また,必要以上に欲張って心の目を曇らせないように(欲に目を暗ませないように)したいものです。(1)(4)(6)関連