「あなたのおうちは,戸や窓が破れるほど「幸福」でいっぱいじゃありませんか。ぼくたち(幸福)は笑ったり,歌ったりしているんですよ。壁がふくらみ,屋根が持ち上がるほどたくさんの喜びをこしらえてるんですよ。でも,いくらやっても,あなたは見もしなければ,聞きもしないんですからね。」(『青い鳥』,メーテルリンク,堀口大學訳,新潮社)
○心の目を曇らせさえしなければ,私たちの人生には幸せがぎっしり詰まっているということが分かるはずです。心の目を曇らせ,感謝する気持ちを忘れてしまうことさえなければ,私たちは,ただ普通に呼吸をしたり,歩いたり,食事をしたり,きれいな景色を眺めたり,誰かと笑顔を交わしたり,スーパーで買い物をしたりすることにさえ幸せを感じることが可能なのですから。人が羨むような社会的成功を手に入れなければ幸せにはなれないなどという迷信によって心の目を曇らせることなく,自分が今ここでこうして生きていられることの有り難さをしっかりと心に刻み,感謝する気持ちを決して忘れないようにしたいものです。(2021年7月16日)(1)(4)(6)(7)(8)関連