「教養ある君子は自信があって而も謙虚だ。小人物は傲慢でありながら自信がない。」(『現代語訳 論語』,宮崎市定,岩波書店)
○私たちは,謙虚さを保ち続けられればこそ,何歳になっても自分を人間的に成長(成熟)・向上させ続けることができ,自分に自信や誇りを持ち続ることができるのだと思います。そして,自分の可能性を十分に花開かせることもでき,思い残すことのない充実した人生を送ることができるのだと思います。謙虚さを失って慢心してしまえば,そこで成長や向上は止まり,あとは退歩・退行し(未熟な状態に逆戻りし),堕落するだけになってしまい,かえって自分に自信や誇りを持ち続けることが難しくなってしまいます。そして,自分の可能性を十分に花開かせることもできず,人生に大きな悔いを残すことになってしまいます。何歳になっても自信や誇りを失うことなく,思い残すことのない充実した人生を送るためにも,決して慢心することなく,初心を忘れずに謙虚さを保ち続けられるようになりたいものです。人間としての自信や誇りを持ちつつも,自分が無知であることや未熟であることの自覚を決して失うことなく,真摯に学び,努力する姿勢や素直に反省する態度などを保ち続けられるようになりたいものです。(2021年4月17日)(11)(12)関連