「寒さにふるえた者ほど太陽をあたたかく感じる。(ホイットマン)」(『教養が滲み出る 極上の名言1300』,斎藤茂太監修,日本文芸社)
○私たちは,自分が今ここでこうして生きていられることを当たり前と思いやすく,ままならない人生に不平不満ばかりを募らせては,自分は不幸であるなどと思い込んでしまいがちです。しかし,よくよく考えてみれば,生きているということは一つの奇跡であり,決して当たり前のことではありません。例えば,私たちは,太陽が地球を暖かく照らし続けてくれているからこそ生きていられるのであり,太陽がなければ生きていられません。私たちは,宇宙や自然や人体の神秘的とも言える精妙な仕組みや働き,数知れぬ他者の直接的・間接的な支えや助けなどのお陰で奇跡的に生きていられるのであり,その有り難さに常に深く思いを致し,心から感謝し続けるべきなのではないでしょうか(そのためには,その有り難さを痛感する体験を何度も積み重ねる必要があるのかも知れませんが。)。自分が今ここでこうして生きていられることを心から感謝し続けられるようになるなら,きっと生きていることそれ自体に幸せを感じられるようになり,ひいては,どのような逆境にあろうとも,幸せであり続けることが可能になるはずです。(2021年4月4日)(1)(4)(6)関連