「たとえどうであろうと,人生はよいものだ。(ゲーテ)」(『教養が滲み出る 極上の名言1300』,斎藤茂太監修,日本文芸社)
○生きているということは,よくよく考えてみれば一つの奇跡です。この事実を正しく認識し,その有り難さに深く思いを致すことさえできるなら,私たちはどのような境遇にあろうとも,生きていることそれ自体に幸せを感じることが可能なのではないでしょうか。生きていることに幸せを感じることができず,自分は不幸であると思い込み,人生に絶望してしまうのは,ただ単に,この事実を正しく認識できず,その有り難さに深く思いを致すことができないからなのではないでしょうか。人生は,すなわち,私たちがこの世の中で生きることのできるチャンスは,たった一度きりなのですから,私たちが生活している社会の驚くべき豊かさや安全さや便利さ,私たちの人生を成り立たせてくれている数知れぬ他者の直接的・間接的な支えや助け,私たちの命を守り,私たちが生きることを可能にしてくれている宇宙や人体の神秘的とさえ言える精妙な仕組みや働きなどに深く思いを致し,心から感謝できるようになることによって,生きる喜びに満ちた幸せな人生を送れるようになりたいものです。(2021年3月5日)(1)(2)(6)(10)関連