「人から見ればどんな辛い状況にあっても「自分は今幸せだ」「自分は恵まれている」「今の環境に感謝している」と言うことができれば,その人は幸せなのだ。」(『ぼくたちに,もうモノは必要ない。増補版』,佐々木典士,筑摩書房)
○他者の目にどのように映ろうとも,自分は幸せであると感じているなら,その本人は幸せなのですから,人間の幸不幸は,要は心の持ち方次第(物事の受け止め方次第)ということになります。実際,幸せに対する感度を高め,生きていることそれ自体に幸せを感じられるようになるなら,どのような逆境にあろうとも,どのような困難や苦労に見舞われようとも,幸せであり続けることは可能なのではないでしょうか。したがって,本気で幸せになりたいと願うのであれば,財産や地位や権力や名声などを手に入れて社会的な成功を収めることよりも,幸せに対する感度を高め,普通の平凡な人生に生きる喜びや幸せを無限に見いだせるようになることにこそ関心を払い,力を注ぐべきであると思います。まずは,自分が今ここでこうして生きていられることの有り難さに深く思いを致し,心から感謝する習慣を身に付けることによって,幸せに対する感度を少しずつでも磨いていきたいものです。(2021年3月3日)(7)関連