「落ち着け。人を恨めば自分が駄目になる。落ち着け。(ヘルベルト・フォン・カラヤン)」(『教養としての世界の名言365』,佐藤優,宝島社)
○物事が自分の思い通りにならない際に,私たちはそれを他者や運命のせいにし,勝手に被害感を募らせては,他者を恨んだり,不運を嘆き悲しんだりしがちです。しかし,他者を恨んだり,不運を嘆き悲しんでいるだけでは,事態は一向に好転しません(他者や運命を自分の思い通りにすることなど絶対にできないからです。)。むしろ,他者や運命に責任転嫁することによって自分がすべき(自分にできる)努力まで怠るようになってしまうため,事態は悪化する一方となってしまいがちです。そもそも人生はままならないものですが,自分が置かれている事態を多少なりとも好転させたいと願うのであれば,恨み言や泣き言を言うことにではなく,自分がすべき(自分にできる)努力に最善を尽くすことにこそ大切な時間やエネルギーを使うべきなのではないでしょうか。たとえその努力が十分には報われなかったとしても,恨み言や泣き言を言っているだけの人生よりは,自分の人生を自分の努力によって懸命に切り開き,より善いものにしていこうとする生き方の方が,何倍も手応えのある充実した人生(何倍も建設的で賢明な生き方)と言えるのではないでしょうか。(2021年1月25日)(3)(4)(11)(15)関連