「貧しくても,生活を愛したまえ。(ヘンリー・デイヴィッド・ソロー)」(『教養としての世界の名言365』,佐藤優,宝島社)
○私たちが幸せであるか否かは,生きていることそれ自体に幸せを感じられるか否かにかかっています。生きていることそれ自体に幸せを感じることができないのなら,どれだけ金持ちになったところで(どれだけ大きな社会的成功を収めたところで),幸せになることはできません。他方,生きていることそれ自体に幸せを感じることができるのなら,貧しい生活を送りながらも(人が羨むような社会的成功を収めなくても),きっと幸せになれるはずです。したがって,幸せになりたいと本気で願うのであれば,たくさんのお金を手に入れること(社会的な成功を収めること)などではなく,自分が今ここでこうして生きていられることの有り難さに気づき,心から感謝できるように自分の心の持ち方を改め,あるいは,育て上げていくことにこそ大切な時間やエネルギーを使うべきなのではないでしょうか。幸せに対する感度を高め,磨き続けることによって,生きていることそれ自体に幸せを感じられるようになるなら,金持ちになどならなくても(社会的な成功など収めなくても),誰でも生きる喜びに満ちた幸せな人生を送ることができるのですから。(2021年1月20日)(1)(6)(7)(20)関連