「われわれは困っている隣人(隣国)に背を向けることはない。(フィジーの大統領の発言)」(『世界でいちばん幸せな国フィジーの 世界でいちばん非常識な幸福論』,永崎裕麻,いろは出版)
○豊かで安全で便利な社会で生活していると,ついつい忘れてしまいがちですが,私たちは独りでは生きていくことができません。私たちは,数知れぬ他者の直接的・間接的な支えや助けがあってこそ生きていられるのであり,それは,無人島に独り置き去りにされた赤ん坊を想像すれば簡単に分かることです。そのことを正しく認識することさえできれば,他者を競争相手(敵)と見なして足を引っ張り合ったり,蹴落とし合ったりするような生き方(他者の不幸を願い,喜ぶような生き方)が,人間としていかに不自然な生き方であるかが分かるはずです。「情けは人の為(ため)ならず」とも言うように,他者を大切にし,他者を益する行動は,必ず回り回って自分を大切にし,自分を益することにつながっていきます。言わば,私たちと他者は一体なのですから,他者を仲間(味方)と見なして仲良く助け合ったり,幸せを分かち合ったりするような生き方(他者の幸せを願い,喜ぶような生き方)をこそ,心がけたいものです。(2021年1月1日)(3)(10)(11)(14)(18)(19)関連