「どんな境遇におかれて辛い思いをしても,天も地も人も恨まない。(田中角栄)」(『座右の銘』,「座右の銘」研究会編,里文出版)
○豊かで便利な社会での生活に慣れきってしまっている私たちは,物事が自分の思い通りにならないと,すぐに不平不満を募らせては,それを他者や運命のせいにして,他者を恨んだり,不運を嘆き悲しんだりしてしまいがちです。しかし,そもそも人生はままならないものなのであり,いくら恨み言や泣き言を言ったところで,人生が自分の思い通りになるなどということは決してありません。恨み言や泣き言を言っている暇があるなら,どのような逆境にあっても幸せを感じていられるように,自分の心の持ち方を改め,幸せを感じ取る感度を上げることにこそ大切な時間やエネルギーを使うべきなのではないでしょうか。人生に困難や苦労は付き物ですが,同時に,人生には無限とも言える生きる喜びや幸せが隠されているのですから。自分が今ここでこうして生きていられることの有り難さに気づき,心から感謝できるようになるなら,私たちは生きていることそれ自体にさえ(ただ呼吸をしたり,水を飲んだり,歩いたりすることにさえ)幸せを感じられるようになるのではないでしょうか。(2020年12月13日)(3)(4)(6)(7)(9)(15)関連