「自分がわずかなことしか知らないということを知るために,多くのことを知る必要がある。(モンテーニュ)」(『座右の銘』,「座右の銘」研究会編,里文出版)
○私たちは,ある物事について生半可な知識を得ると,すぐに何でも分かったつもりになってしまい,その知識をひけらかそうとしがちです。しかし,人間に分かることなど,本当は高が知れています。実際,ある物事について深く知れば知るほど分からないことも増えていくというのが普通であり,深い知識を有する人は,かえって自分の知識をひけらかすようなことはしないのではないでしょうか。「知る者は言わず,言う者は知らず」という諺(ことわざ)もあります。人間には,自分の意見を自由に表明する権利がありますが,生半可な知識に基づく断定的な意見表明は控えるべきであると思いますし(特に,生半可な知識に基づいて他者を否定したり,批判したりすることは,極力控えるべきであると思います。),他者が表明した生半可な知識に基づく断定的な意見に踊らされることがないように,くれぐれも留意したいものです。(2020年12月6日)(12)(17)関連