「(知り合いじゃなくても)困ってる人がおったらサポートしてあげんとね。私らはみんな,家族みたいなもんやから。」(『世界でいちばん幸せな国フィジーの 世界でいちばん非常識な幸福論』,永崎裕麻,いろは出版)
○豊かで安全で便利な社会で生活していると,ついつい忘れてしまいがちですが,人間は独りでは生きていけません。私たちは,目に見えるものも目に見えないものも含め,数知れぬ他者の支援や協力があってこそ生きていられるのであり(私たちも,きっと誰かの支えになっているのだと思います。),その意味で私たちと他者は一体です。そのように考えるなら,他者を大切にすることは自分を大切にすることと同じなのですから(当然のことながら,自分を大切にすることは他者を大切にすることにつながっていきます。),不幸な状況に陥っている他者が幸せになることを手助けすることは,当たり前のことであり,人間としての当然の務めということになるのではないでしょうか。まさに「情けは人の為(ため)ならず」です。自分のことを本当の意味で大切にしたいと願うのであれば,他者を敵と見なして足を引っ張り合い,蹴落とし合うような生き方ではなく,他者を味方(仲間)と見なして助け合い,幸せを分かち合うような生き方をこそ目指す必要があるのではないでしょうか。(2020年10月9日)(11)(14)(18)(19)(20)関連