「言葉によって表現された真理は,人間の生活における最も強大な力である。われわれがその力に気づかないのは,その結果がすぐには外に現われないからにすぎない。」(『文読む月日(上)』,トルストイ,北御門二郎訳,筑摩書房)
◯真理はいつでも私たちの目の前に,諺(ことわざ)や格言や名言といった形で明示されているにもかかわらず,私たちはそれらを軽視しがちであり,ほとんど関心を払うことさえしません。真に実り多い,生きる喜びに満ちた幸せな人生を送るためにも,真理を実践し,真理を実生活に取り入れることが欠かせませんが,真理はなぜそれほどまでにないがしろにされているのでしょうか。真理を実践し続けることの難しさに加え,真理を真理であると気づくことの難しさがあるのでしょうか。真理というものは,私たちに受け入れる心の準備が整うまでは(私たちの心の目が曇っている限りは),目の前に明示されても気づけないものなのでしょうか。(2020年7月10日)(前書き)関連