「ちょっと眼鏡をかけ変えることによって,異なるものが見えるように,少し見方を変えることによって,幸福が身近になる,ということがありそうである。」(『河合隼雄の「幸福論」』,PHP研究所)
◯幸せであるか否かは,結局は心の持ち方次第,物事の受け止め方次第で決まるのではないでしょうか。例えば,「生きてるだけで丸儲(もう)け」と思っている人は,どのような逆境にあっても幸せであり続けることができるでしょうし,他方,他者より多くの財産や他者より高い地位や他者より大きな権力を手に入れなければ幸せになれないと思い込んでしまっている人は,どれだけ恵まれた境遇にあっても幸せであり続けることは難しいのではないかと思います。どのような境遇にあっても幸せであり続けたいと願うのなら,自分が持っていないもの(自分が失ったもの)を欲しがり,現状に不満を並べるのではなく,自分が持っているもの(自分に残っているもの)を有り難がり,現状に感謝できるようになる必要があるのではないでしょうか。(2020年5月19日)