「幸せとは最終的には生きているということにつながっている。生きているということは奇跡に近い。私達はその生を当然のこととしているために,幸せの根本を見失っているのである。」(「幸福を実感するとき」(『文藝春秋 新幸福論 本当の幸せとは?』所収),阿部謹也,文藝春秋)
◯幸せであることと,成功することは,別のことです。幸せであるために,他者を敵と見なして競い合い,人より多くの財産を手に入れたり,人より高い地位に就いたりする必要などまったくありません。今ここでこうして生きていられることは,まさに奇跡であり,そのことに気づき,心から感謝することができるなら,生きていることそれ自体に幸せを感じることができるはずです。そして,生きていることそれ自体に幸せを感じることができるなら,どのような境遇に置かれていようが,誰でも幸せであることができるはずです。(2020年4月18日)