「それ(怒り)によってあなたは独断的になり,抑制が効かなくなり,衝動的になります。怒りによって,あなたは事を一般化しすぎたり,愚かな判断をしたり,時間やエネルギーを無駄にしたり,嫌いな相手のことで絶えず気をもんだり,友人を失ったり,愛する人を敵に回してしまったり,破滅的で,時には犯罪的な行動をしてしまったりします。」(『現実は厳しい でも幸せにはなれる』,アルバートエリス,齊藤勇訳,文響社)
◯不平不満は怒りの準備段階と言えるが,不平不満を募らせれば,心の平安を見失い(心の眼が曇り),いま目の前にある幸せに気づくこと(あるがままの現実を見ること)さえ困難になってしまう。また,不平不満をこじらせれば,自分と他者を比較しては他者を妬み,他者を恨み,他者と敵対するようになってしまったり,やけを起こしては自制心を失い,衝動的に道を踏み外してしまったりすることにもなりかねない。心の平安を見失うことなく,他者と仲良く助け合いながら,正しい道を踏み外すことなく生きる喜びに満ちた幸せな人生を送るためには,足るを知ることにより,不平不満を募らせたり,不平不満をこじらせたりしないということが重要である。(2020年1月22日)