「人々の最も普通の,最も有害な迷妄は,世の中には何か自分たちの自由と幸福とを妨(さまた)げうるものがあると考えることである。」(『文読む月日(中)』,トルストイ,北御門二郎訳,筑摩書房)
◯自分がすでに十分に幸せであることに気づくことさえできれば,今ここでこうして生きていられることの有り難さや感謝の気持ちを忘れることなく,いま目の前にある幸せを感じ取ることさえできれば(日常生活におけるささやかな満足に生きる喜びや幸せを見いだすことさえできれば),だれでも幸せになれる。逆に,自分がどれだけ幸せであるかということに気づくことができず,自分は不幸せであると思い込み,それを他人のせいにし,不平不満や被害感ばかりを募らせる状況から抜け出せない限り,幸せになることは難しい。(2019年8月20日)