「他人と比較してものを考える習慣は,致命的な習慣である。何でも楽しいことが起これば,目いっぱい楽しむべきであって,これは,もしかしてよその人に起こっているかもしれないことほど楽しくないんじゃないか,などと立ち止まって考えるべきではない。」(『ラッセル 幸福論』,安藤貞雄訳,岩波書店)
◯「隣の花は赤い」と言うように,他人は自分よりも幸せそうに見えるものなのである。他人と自分を比較する気持ちがある限り,欲望の肥大化を抑えることは困難であり,したがって,日常生活におけるささやかな満足に喜びや幸せを感じることは難しく,幸せであることからは遠ざかる一方である。(2019年7月29日)