「意識的な呼吸を続け，入念に観察しながら感覚（怒り，困惑，妬み，心配などの不快な感覚）を静めていきます。そうして感覚の本質，原因，結果が見えてくれば，必然的にその支配を受けることはなくなっていきます。」（『ブッダの〈気づき〉の瞑想』，ティク・ナット・ハン，山端法玄・島田啓介訳，野草社）
◯欲望を肥大化させることによって，あるいは，世の中全般を否定的に捉えることによって，私たちの心は否定的な感情によって支配されがちになるが，否定的な感情の本質を見極めることで，その支配から抜け出すことが可能になる。たとえ欲望の肥大化を抑えたり，世の中の肯定的な側面に目を向けたりするまでには至らなくても，否定的な感情に振り回されることは少なくなる。（２０１９年７月２７日）
