「お茶は,季節をめぐりながら,干支のサイクルを永遠にめぐり続ける。それに比べて,人の一生は,せいぜい六周か七周。/それがいかに限りある時間かということを垣間見(かいまみ)る。そして,限りがあるからこそ,慈(いつく)しみ味わおうと思うのだ。」(『日日是好日』,森下典子,新潮社)
◯命のはかなさや人生の短さをしっかり胸に刻むこと。そして,一日一日を,一瞬一瞬を大切にしながら丁寧に今を生きること。そのような地味な努力を通じてこそ,目の前にある小さな幸せを感じ取ることも可能になり,生きていることそれ自体に幸せを感じられるようにもなる。(2019年7月22日)