実り多い幸せな人生を送るために

真に人間らしく実り多い,生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送るために

 自戒の念を込め,どのようにすれば真に人間らしく(自分にとってのみならず他者や社会にとっても有益な),生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送れるのかということについて,あるいは,実り多い幸せな人生を送ることは誰にでも可能であるということについて,様々な名言などをヒントにしつつ(それらに含まれている人生の真理を私なりに理解しつつ),できる限り分かりやすく筋道立てて説明していきたいと思います。皆様が実り多い幸せな人生を送る上において,多少なりともお役に立てれば幸いです。               皆様の人生が,実り多い幸せなものでありますように!

人生に関する名言等

【人生に関する名言 270】

「善人は悪人の師であり,悪人は善人が教育すべき生徒にほかならない。自分の師を尊敬しない者も,自分の生徒を愛さない者も,ともに間違っている。(『老子』)」(『文読む月日(上)』,トルストイ,北御門二郎訳,筑摩書房) ◯善人の中にも悪人は住んで…

【人生に関する名言 269】

「何人(なんぴと)も他人の助力なしで暮らせるものではない。それゆえわれわれは互いに慰(なぐさ)め合い,話し合い,誡(いまし)め合って助け合わねばならない。(『聖賢の思想』より)」(『文読む月日(上)』,トルストイ,北御門二郎訳,筑摩書房) …

【人生に関する名言 268】

「善(よ)き人々は,あえてそのことを意識せぬまま互いに助け合っている。しかしながら悪しき人々は,意識的に互いに敵対行動をとるものである。(中国の俚諺(りげん))」(『文読む月日(上)』,トルストイ,北御門二郎訳,筑摩書房) ◯他者に対する感…

【人生に関する名言 267】

「もしもわれわれが,その嚥下(えんか)したものをよく反芻(はんすう)し,消化しないならば,書物はわれわれに力と栄養とを与えないであろう。(ロック)」(『文読む月日(上)』,トルストイ,北御門二郎訳,筑摩書房) ◯読書は,早く多く読むことにで…

【人生に関する名言 266】

「まことにわれわれは,人生における最大の精神的恩恵を書物に負うているのである。(エスマン)」(『文読む月日(上)』,トルストイ,北御門二郎訳,筑摩書房) ◯本は謙虚かつ批判的に読むべきであり,本に書かれていることを鵜呑(うの)みにするべきで…

【人生に関する名言 265】

「第二義的なもの,不必要なものを多く知るよりも,真に善(よ)きもの,必要なものを少し知るほうがよい。」(『文読む月日(上)』,トルストイ,北御門二郎訳,筑摩書房) ◯私たちが,このたった一度きりの人生を生きていく上において,本当に必要な知識…

【人生に関する名言 264】

「何人(なんぴと)をも蔑(さげす)むな。隣人に対する悪念や猜疑(さいぎ)の念を絶て。他人の行ないや言葉を常に善意に解せよ。(『賢者の思想』より)」(『文読む月日(上)』,トルストイ,北御門二郎訳,筑摩書房) ◯誰の心の中にも(私たちの心の中…

【人生に関する名言 263】

「自己が基礎(もと)ではないか。・・・自己すら考えぬなどという人間が,他のために何ができる」(『宮本武蔵』,吉川英治,宮本武蔵研究会) ◯そもそも私たちは,自らを大切にできるからこそ,他者をも大切にできるのであり,自らに対して心を開けるから…

【人生に関する名言 262】

「おぬしの口吻(くちぶり)を聞いておれば,世のためとか,人のためとか,偉そうじゃが,さし当って,他人事(ひとごと)よりはわが事じゃろ」(『宮本武蔵』,吉川英治,宮本武蔵研究会) ◯自らを大切にできない人間が,他者を大切にできるはずもなく,自…

【人生に関する名言 261】

「偉い人間といっても凡人といっても,人間の内的な生涯などというものはそう変りのあるものではない。」(『宮本武蔵』,吉川英治,宮本武蔵研究会) ◯勝負などというものは,しょせんは「団栗(どんぐり)の背比べ」にすぎない。勝ち負けにこだわることな…

【人生に関する名言 260】

「まず好きでなければ,何事も始まらぬ。そして結局,好きなればこそ出来た苦労や我慢や勉強が一番物を云う。」(「尾沢良三「女形今昔譚」序」(『小林秀雄全作品 14』所収),新潮社) ◯好きなことだからこそ,苦労や我慢に耐えられるのであり,苦労や我…

【人生に関する名言 259】

「宗教的迷信と同じように,人間の弱点に媚(こ)びることから生じた,宗教的迷信に勝るとも劣らぬくらい有害な学問的迷信というものがある。」(『文読む月日(下)』,トルストイ,北御門二郎訳,筑摩書房) ◯科学的根拠に基づく迷信,というものも存在し…

【人生に関する名言 258】

「いわゆる学問は,その目的が人生の掟(おきて)の発見にあるときは最も重要な人間としての仕事である」(『文読む月日(下)』,トルストイ,北御門二郎訳,筑摩書房) ◯私たちはいかに生きるべきか。この一番大切な問いに真剣に向き合い,答えてくれる学…

【人生に関する名言 257】

「考へるとは,合理的に考へることである(小林秀雄)」(『小林秀雄の流儀』,山本七平,文藝春秋) ◯物事は可能な限り道理に照らし,筋道立てて考えるべきである。他者に向かって筋道立てて説明できないということは,考えが足りないということであり,分…

【人生に関する名言 256】

「君は君自身でい給え,と。一流の思想家のぎりぎりの思想というものは,それ以外の忠告を絶対にしてはいない。諸君に何の不足があると言うのか。」(「読書について」(『小林秀雄全作品 11』所収),新潮社) ◯生きているということは,それ自体に値打ち…

【人生に関する名言 255】

「歴史を書くことは,過去を脱却する一つの方法である。」(『ゲーテ全集 13 エッセイ』,岩崎英二郎・関楠生訳,潮出版社) ◯過去に囚(とら)われないためにも,自らの体験を日々謙虚に振り返ることが大切である。謙虚に自省し,体験を認識にまで高め,…

【人はいかに生きるべきか 254】

「およそ子供らの道徳教育の要諦(ようてい)は,良き範例を示すことにある。それゆえ善(よ)き生活を送るがよい。あるいは善き生活を送るよう努めるがよい。」(『文読む月日(下)』,トルストイ,北御門二郎訳,筑摩書房) ◯「子供は親の背中を見て育つ…

【人はいかに生きるべきか 253】

「学問の使命はいかにあるべきかを知ることにあって,いかにあるかを知ることではない。」(『文読む月日(下)』,トルストイ,北御門二郎訳,筑摩書房) ◯私たちはいかに生きるべきか,それを知り,それを教えてくれるのが,本来の学問なのである。本来の…

【人はいかに生きるべきか 252】

「真の賢者はそうたくさんのことは知らないが,彼の知っていることはみな自分にも人にも必要なことであり,また知っていると言ったら,確実に知っているのである。」(『文読む月日(下)』,トルストイ,北御門二郎訳,筑摩書房) ◯賢者になるのに物知りで…

【人はいかに生きるべきか 251】

「真の叡智(えいち)とは,人生に適用されうる永遠の真理を知ることである。」(『文読む月日(下)』,トルストイ,北御門二郎訳,筑摩書房) ◯英知とは,人はいかに生きるべきかを知ることである。真の英知を身に付けたければ,人はいかに生きるべきか,…

【人はいかに生きるべきか 250】

「人間は何もないところから物をつくったことなんて一度もないのではないか。」(『人類最古の文明の詩』,大岡信,朝日出版社) ◯独創性などと言うが,独創などということが本当にあり得るのだろうか。たとえあったとしても,人生においてより大切なことは…

【幸せに関する覚え書き 249】

「一塵(じん)を知るものは全世界を知り,一事(いちじ)を知るものは全存在を知る。」(「諸悪莫作(しょあくまくさ)『正法眼蔵』増谷文雄」(『日本語のために 日本文学全集30』所収),河出書房新社) ◯一つのことを徹底的に掘り下げて深く知ることが…

【人はいかに生きるべきか 248】

「しかし,だれが他人に対する自分の優越を時おり露骨な仕方で主張しないほど教養を積んでいるでしょう。」(『ゲーテ格言集』,高橋健二編訳,新潮社) ◯「自慢高慢馬鹿のうち」と言うが,どんなに利口な人でも,全く自慢をしないという人は滅多にいない。…

【人はいかに生きるべきか 247】

「人は少ししか知らぬ場合にのみ,知っているなどと言えるのです。多く知るにつれ,次第に疑いが生じて来るものです。」(『ゲーテ格言集』,高橋健二編訳,新潮社) ◯物事は,知れば知るほど疑問が湧いてくる(分からないことが増えてくる)ものであり,少…

【人はいかに生きるべきか 246】

「あの青い空の波の音が聞えるあたりに/何かとんでもないおとし物を/僕はしてきてしまったらしい」(「かなしみ」(『二十億光年の孤独』所収),谷川俊太郎,創元社) ◯人間が成長するというのは,何かを得るために何かを失う,ということでもある。成長…

【人はいかに生きるべきか 245】

「私たちが日々行なっていることが,地球の裏側の人々や動物の生活に影響を与え,個人のちょっとした意思表示が思いがけず全世界を燃え上がらせることもある。」(『21 Lessons』,ユヴァル・ノア・ハラリ,河出書房新社) ◯私たちは全体の(宇宙全体の,…

【人はいかに生きるべきか 244】

「手足は身体全体の幸福を願うとき初めて,自分たちも幸福となることができる。(パスカル)」(『文読む月日(下)』,トルストイ,北御門二郎訳,筑摩書房) ◯私たちは全体の(宇宙全体の,生物全体の,人類全体の)一部分なのであり,全体が幸せであれば…

【人はいかに生きるべきか 243】

「自分は他者から分離された存在であって,他者もまたそれぞれ互いに分離された存在であるという意識は,時間および空間という生活条件から生じた表象にすぎない。」(『文読む月日(下)』,トルストイ,北御門二郎訳,筑摩書房) ◯私たちは全体の(宇宙全…

【人はいかに生きるべきか 242】

「人々の行為を善行と悪行とに分ける疑う余地のない目印がある。その行為が人々の愛と合一を増大するならば,それは善行であり,不和と分裂をもたらすならば,悪行である。」(『文読む月日(下)』,トルストイ,北御門二郎訳,筑摩書房) ◯私たちの人生は…

【人はいかに生きるべきか 241】

「罪のない人間,完全に正しい人間は一人もいない。」(『文読む月日(下)』,トルストイ,北御門二郎訳,筑摩書房) ◯鬼の首でも取ったかのように,他人の罪を暴き立て,大声で責め立てる人間の厚かましさ,浅ましさ。(2019年12月17日) 【幸せで…