2019-07-28から1日間の記事一覧
「彼(伊藤仁斎)は穏かな人柄であった。穏かな人柄だったというのも,恐らくこの人には何も彼もがよく見えていたが為であろう。」(『本居宣長』,小林秀雄,新潮社) ◯この世をあるがままに見ることができる人間の眼は,きっと曇りがなく,穏やかなもので…
◯昔の多くの日本人にとっては,分相応という考えに基づいて自らの欲望の肥大化を抑えることは,ごく当たり前のことであった。だからこそ,昔の多くの日本人は,今よりはるかに貧しく不便な時代を生きながらも,不平不満を募らせることが少なく,日常生活にお…
「人類は,諸説あるが,だいたい今から一万年前くらいに農耕や定住をはじめて,蓄財が出来てきた。すると財をめぐって戦争が起こり始めるんだ。」(『21世紀を読み解く 竹田教授の哲学講義21講』,竹田青嗣,みやび出版) ◯人間の欲望は,満たされれば満…