実り多い幸せな人生を送るために

真に人間らしく実り多い,生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送るために

 自戒の念を込め,どのようにすれば真に人間らしく(自分にとってのみならず他者や社会にとっても有益な),生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送れるのかということについて,あるいは,実り多い幸せな人生を送ることは誰にでも可能であるということについて,様々な名言などをヒントにしつつ(それらに含まれている人生の真理を私なりに理解しつつ),できる限り分かりやすく筋道立てて説明していきたいと思います。皆様が実り多い幸せな人生を送る上において,多少なりともお役に立てれば幸いです。               皆様の人生が,実り多い幸せなものでありますように!

【人生に関する名言 295】

「自分自身の内心を支配することのできぬものに限って,とかく隣人の意志を支配したがるものだ。」(『ゲーテ格言集』,高橋健二編訳,新潮社)

 

◯人間は,自分の欲望の肥大化を自制できないからこそ,他者に負けまいとして地位や権力に執着し,人の上に立って他者を自分の思い通りに支配しようとしたがるのである。まやかしの生きる喜びではなく,真の生きる喜びを人生に求めるのであれば,欲望の肥大化を自制し,足ることを知ることによって,それらの執着から解放されるとともに他者に対する感謝の気持ちを思い出し,他者と仲良く助け合いながら,互いの幸せを分かち合いながら生きていけるようになる必要があるのではないだろうか。(2020年2月13日)

【幸せに関する名言 295】

「あなたは愛される/愛されることから逃れられない/たとえあなたがすべての人を憎むとしても/たとえあなたが人生を憎むとしても/自分自身を憎むとしても/あなたは降りしきる雨に愛される/微風にゆれる野花に/えたいの知れぬ恐ろしい夢に/柱のかげのあなたの知らない誰かに愛される」(「魂のいちばんおいしいところ」(『はるかな国からやってきた』所収),谷川俊太郎,童話社)

 

◯私たちが今ここでこうして生きていられるということは,たくさんのものに愛され,支えられ,たくさんの恩恵をこうむっているということにほかならない。たとえ私たちが,他者を憎み,人生を憎み,自分自身を憎んでいたとしても,その事実に変わりはない。そのことに早く気づき,感謝する気持ちを思い出し,他者や人生や自分自身を肯定できるようにならなければ,すなわち,自分がこの世の中に生まれてきたことを肯定できるようにならなければ,この世の中に生まれてきた甲斐(かい)がない。(2020年2月13日)

【人生に関する名言 294】

「修行に耐えて一歩一歩前に進んでいくだけ。/のろくたっていいんだよ。」(『ブルー・モンク(修行はつらい)』,アビー・リンカーン

 

◯人生の目標は,他者に勝つことでも,他者から評価されることでもない。自分が信じる理想に向かって,一歩一歩前進していくことである。そして,そのことを通じて,実り多い,充実した人生を送ることである。人には人それぞれの生き方があるのであり,他者に勝とうとして無理な背伸びをしたり,他者から良い評価を得ようとして自分の信念をねじ曲げたりする必要などまったくない。(2020年2月12日)

【幸せに関する名言 294】

「人生は無限に深い。われわれの知らないどれほど多くの真理が,美が,あるいは人間が,かくれているかわからない。(亀井勝一郎)」(『座右の銘』,「座右の銘」研究会編,里文出版)

 

◯人生には無限の可能性が秘められている。人生はままならないものであり,人生に困難は付き物であるが,人生に絶望してはいけない。どんなに苦しい境遇に置かれようとも,人生に対する希望や人間に対する信頼を見失うことなく,自分がこの世の中に生まれてきたことを肯定し,感謝できるようになるための努力をけっして投げ出してはいけない。(2020年2月12日)

【人生に関する名言 293】

「軽率な賞賛や軽率な非難は,多くの害悪を生むが,何よりも軽率な非難が最大の害悪を生む。(ジョン・ラスキン)(『文読む月日(上)』,トルストイ,北御門二郎訳,筑摩書房

 

◯私たちは,他者からの評価を過度に気にしがちであり,時として,他者からの評価を気にするあまり自分自身を見失ってしまう。そして,自分が正しいと信じる理想を忘れ,自分が進むべき道を誤り,空虚な人生を送ることになる。また,他者からの心ない非難によって,一生立ち直れないほどの,取り返しがつかない傷を受けたりもする。私たちは,他者からの評価に右往左往すべきではなく,また,他者に対してはできる限り寛容であるべきであり,たとえ非難することがあったとして,「罪を憎んで人を憎まず」という気持ちをけっして忘れてはならない。(2020年2月11日)

【幸せに関する名言 293】

「人生は石材なり。これに神の姿を彫刻するも悪魔の姿を彫刻するも,各人の自由なり。(スペンサー)」(『座右の銘』,「座右の銘」研究会編,里文出版)

 

◯生まれつき不幸な人などいないし,このような境遇に生まれ育てば必ず不幸になるという境遇などない。自分の人生を幸せなものとするか不幸なものにするかは,本人次第であり,本人の自由なのである。にもかかわらず,不幸な人生を選択する人のいかに多いことか。幸せについての誤った考えが世の中全体にはびこり,その考えに洗脳されてしまっている結果なのであろうか。(2020年2月11日)

【人生に関する名言 292】

「私が恐れなければならないのは,増上慢だけである。最高の智慧は非常に簡潔である。しかし人がそれを理解しないのは,彼らが自分たちにわかっていないことをわかっていると考えているからである。(『老子』)」(『文読む月日(上)』,トルストイ,北御門二郎訳,筑摩書房

 

◯謙虚さを保ち,自分が無知であるとの自覚を失わないからこそ,私たちは様々なことを真摯に学ぼうとし,実際に学べるのである。慢心し,何でも分かったつもりになってしまえば,私たちは学ぶことを一切やめてしまう。どんなに単純な真理でさえも,新たに学び,理解することができなくなってしまう。(2020年2月10日)